結婚したので住宅の購入を考え出したり、将来の資産形成のために20代で住宅購入を考える人も多いでしょう。
そこで気になるのは「年収が低い20代でも住宅を購入することができるかどうか」ですよね。
本記事では、年収が多くなくても20代でも住宅を手に入れる方法やローン審査に通りやすい職業、20代で住宅を購入するメリット・デメリットについて詳しく解説します。
20代でも住宅を購入することは可能?
結論として、年収が低くても20代で住宅購入は可能です。
しかし、知識不足で行動に移してしまうと後悔することが多いため、最低限の知識を身につけてから購入を検討することを強くおすすめします。
ちなみに、年収が低いと住宅ローンの審査に通らないと思い込んでいる人もいますが、住宅ローンの審査では年収の金額よりも長期的に返済可能な継続的な返済能力が重要なポイントとなります。
また、住宅購入には新築と中古がありますが、新築住宅は購入直後に価値が2割から3割も下がってしまう傾向があるため、築浅物件を狙うと格安で新築と変わらない物件を手に入れることができる場合もあります。
返済比率は20~25%が理想的!
住宅ローンの審査に通るための重要な要素は返済比率です。返済比率とは、年収に対する年間返済額の割合を示すもので、金融機関が審査時に重要視します。
返済比率(%) = 1年間に支払う金額 ÷ 年収 × 100
例えば、年収が400万円で年間の住宅ローン支払額が80万円だとすると、計算式に当てはめると「80万円 ÷ 400万円 × 100 = 20」となり、返済比率は20%となります。
金融機関によって返済比率の上限の目安が設定されていますが、一般的には年収が400万円以下の場合は返済比率が30%、年収が400万円以上の場合は返済比率が35%以下であれば良いとされています。
ここで注意すべきは、他のローン(例: マイカーローン)の返済も返済比率に含まれることです。そのため、住宅ローンの審査を受ける前に、他の返済を完済する必要があります。返済比率が高くなると審査に通りにくくなるため注意が必要です。
一般的には、返済比率は20~25%が理想的とされています。将来の収入増加が期待される20代であっても、返済比率を抑えることが住宅購入を実現するための重要なポイントとなります。
ローン審査に通るための重要な要素や通りやすい職業は?
住宅ローンの審査において、返済能力の継続性を判断するために重要な要素は「勤務先」「勤務形態」「勤続年数」です。
公務員や大企業の正社員は、審査に通りやすいとされています。次に一般企業の正社員、非正規社員、会社経営者、自営業者の順に審査の難易度が高まります。勤続年数が3年以上ある場合は、審査に有利になると言われています。
会社経営者や自営業者は、高収入であっても非正規社員と同様に不安定な職業と見なされることがあります。一方、公務員や大企業の正社員は安定した収入が見込めるため、返済比率が多少高くても審査に通りやすくなる傾向があります。実際に、一部の金融機関では返済比率45%まで融資可能としているケースもあります。
したがって、勤務形態や勤続年数によって審査の通りやすさが異なるため、安定した勤務先での正社員としての就業や勤続年数の積み重ねが住宅ローン審査において有利に働くことが多いと言えます。
若い方へのおすすめのローンはペアローン
20代の夫婦で住宅を購入する場合、ペアローンの利用がおすすめです。多くの場合、20代の夫婦は共働きをしているため、ペアローンを利用することで夫婦の合算年収を活用して住宅ローンを組むことができます。
これにより、それぞれの個々の年収が高くなくても、返済比率を抑えて審査に通りやすくなるでしょう。
20代で住宅を購入するメリット
・返済期間を最大限に延ばすことができること
高額な住宅でも、早期に購入することで月々の返済額を抑えることができます。
さらに、多くの20代は将来的に収入が増加する見込みがありますので、年を経るごとに返済が容易になる可能性もあります。例え購入時の返済比率が30%を超えていても、将来的には20%を下回る数字にまで減らすことができます。
・定年前に完済する可能性も。
20代で住宅を購入すれば、定年前に完済する可能性も高まります。
収入が増えて返済に余裕ができた場合には、繰り上げ返済を活用することで、40代や50代など、かなり早い時期に完済することも可能です。
その結果、定年までに十分な貯金をすることができ、老後の生活を充実させることができるかもしれません。
・団体信用生命保険への加入がしやすい
民間の住宅ローンを組む場合、団体信用生命保険への加入が必須となっています。
年齢が上がるにつれて病気のリスクが高まり、保険に加入できなくなる可能性も高くなりますが、20代であれば持病がある確率は非常に低いため、健康状態が理由で住宅を購入できないリスクはほとんどありません。
20代で住宅を購入するデメリット
一方で、20代で住宅を購入するには下記のようなデメリットも考えられます。
・借入可能な住宅ローンの額が制限される場合がある
・早い時期に住宅を購入すると、将来的には築年数がかなり経っている
・パートナーとの関係
まとめ
20代で住宅を購入する際、年収が高くない場合でも購入は可能です。
共働きやペアローンなどの方法を活用することで、パートナーとの収入を合算して住宅ローンを組むことができます。
20代で住宅を購入することで、将来的な収入増加や繰り上げ返済などの方法を活用し、定年前に完済する可能性も高まります。その結果、老後の生活に向けて貯金を十分にすることができるでしょう。
年収が高くなくても、計画的な購入と返済管理によって20代で住宅を購入することは十分に実現可能です。
くれぐれもパートナーとの関係は良好にお願いします。